「あつもり」に学ぶ    教会長

 NINTENDO SWITCHの人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」(以下、『あつもり』といいます)というゲームにはまっています。手つかずの無人島に移り住み、テントを張って生活が始まります。必要な物は木の枝や石を拾って、作っていきます。生活のサポートは、無人島移住をアシストしてくれた「たぬき開発」の「たぬきち」さんがしてくれます。そんな中でできることが増えて行き、島がどんどん住みやすくなるように開発していきます。やがて、島の評判を聞いたよその地にいる動物たちが、移住してきて、だんだん賑やかな島になっていくという、自分自身で無限大のストーリーを作っていくことができるというゲームです。

 あつもりで遊んでいて学んだことがいくつかあります。

 1つ目は、自然にあるものを利用しながら、ゲームを進めていくうちに自然にできることが増えていき、いろんな技術が習得できていくことです。
 最初は木の枝を使って、釣り竿やあみ、木製のスコップや斧を作り、魚や虫を採ったり、木を切ったり岩を割ったりして、生活をどんどん便利にしていきます。少し「これは実際のサバイバル生活とはだいぶん違うなあ」と思う点もありますが、いつのまにか、とても便利で快適な暮らしができるようになっていて、ゲームを始めた頃とは島の様子が全く変わってしまっています。これって、この数十年の、私たちの暮らしと一致していることも多々あるなあと思いました。

 2つ目は、島で暮らす動物たちがみんなあいさつをし合い、優しいことです。仲良く暮らすために一番必要なことは、優しさと思いやりであることを改めて知らされます。

 3つめは、使った道具は、ある程度使うと壊れます。壊れる時のアクションは、手に持っていた道具が突然消えるのですが、例えば釣り竿が壊れた時に「あ、釣り竿が壊れた。今までありがとう」とか、「お世話になりました」というメッセージが出ます。ゲームが私たちに対して、何を大切にしなければならないかを教えてくれています。「あつもり」のように、老若男女問わず楽しめて、人間にとって大切なことを伝えてくれるゲームソフトが、これからもたくさん生まれてほしいです。




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